菜根譚 / 前集
炎涼之態,富貴更甚於貧賤;妒忌之心,骨肉尤狠於外人。此處若不當以冷腸,御以平氣,鮮不日坐煩惱障中矣。
新字:炎涼之態,富貴更甚於貧賤;妒忌之心,骨肉尤狠於外人。此処若不当以冷腸,御以平気,鮮不日坐煩悩障中矣。
書き下し
炎涼の態は、富貴は更に貧賤より甚だし。妒忌の心は、骨肉は尤も外人より狠(もと)し。此の処、若し当たるに冷腸を以てし、御するに平気を以てせずんば、鮮(すく)なからず日々に煩悩障の中に坐せん。
現代語訳
手のひらを返す態度は、富貴の中でこそ、貧賤よりさらに甚だしい。妬みの心は、肉親の間でこそ、他人よりさらに激しい。ここで、もし冷静な腹をもって当たり、平らかな気をもって御しなければ、日々煩悩の障りの中に座ることになる。
解説
人の心変わりや妬みは、意外にも身近な関係や、立場が近い人々の間で強く現れることがあります。利害が絡んだり、比較の対象が身近であるほど、感情は激しくなりがちです。こうした状況に直面した時、感情的に反応するのではなく、冷静な心持ちで受け止めることが大切です。そうすることで、不必要な心の波立ちを抑え、日々の煩わしさから距離を置くことができるでしょう。
この章句が説くこと
炎涼之態富貴更甚於貧賤妒忌之心骨肉尤狠於外人