菜根譚 / 前集
勝私制慾之功,有曰識不早,力不易者,有曰識得破,忍不過者。蓋識是一顆照魔的明珠,力是一把斬魔的慧劍,兩不可少也。
新字:勝私制慾之功,有曰識不早,力不易者,有曰識得破,忍不過者。蓋識是一顆照魔的明珠,力是一把斬魔的慧剣,両不可少也。
書き下し
私に勝ち慾を制するの功は、識ること早からず、力の易からずと曰う者有り。識り得破るも、忍び過ぎずと曰う者有り。蓋し識は是れ一顆の魔を照らすの明珠、力は是れ一把の魔を斬るの慧剣なり。両つながら少なかるべからざるなり。
現代語訳
私心に勝ち欲を制する功について、気づくのが遅く、力が及ばないと言う者がある。見抜けても、耐えきれないと言う者がある。思うに、見識は魔を照らす一粒の明珠であり、力は魔を斬る一振りの慧剣である。どちらも欠けてはならない。
解説
自分の中の私心や欲求に打ち勝ち、それをコントロールするには、「見抜く力」と「耐え忍ぶ力」の両方が不可欠です。問題の本質や誘惑を見抜く洞察力は、まるで闇を照らす明かりのよう。しかし、それだけでは不十分で、見抜いた上で、実際にそれを断ち切る、あるいは我慢し続ける強い意志の力が必要です。仕事で安易な道を選びそうになる時や、人間関係で感情的になりそうな時など、私たちは日々、この二つの力を試されています。どちらか一方だけでは困難を乗り越えられません。
この章句が説くこと
識是一顆照魔的明珠力是一把斬魔的慧剣両不可少也