菜根譚 / 前集
毋偏信而為奸所欺,毋自任而為氣所使。毋以己之長而形人之短,毋因己之拙而忌人之能。
新字:毋偏信而為奸所欺,毋自任而為気所使。毋以己之長而形人之短,毋因己之拙而忌人之能。
書き下し
偏信して奸の欺く所と為る毋かれ。自任して気の使う所と為る毋かれ。己の長を以て人の短を形(あら)わす毋かれ。己の拙に因りて人の能を忌む毋かれ。
現代語訳
偏って信じて、奸に欺かれてはならない。自らを恃んで、気に使われてはならない。自分の長所をもって、人の短所を際立たせてはならない。自分の拙さゆえに、人の有能さを妬んではならない。
解説
四つの戒めが、対をなしています。偏信と自恃。長所の誇示と、他人への嫉妬。どれも、自分と他人を比べることから生じます。自分の長所も短所も、他人を測る物差しにしてはいけないのです。