菜根譚 / 前集
處父兄骨肉之變,宜從容,不宜激烈;遇朋友交遊之失,宜剴切,不宜優游。
新字:処父兄骨肉之変,宜従容,不宜激烈;遇朋友交遊之失,宜剴切,不宜優游。
書き下し
父兄骨肉の変に処らば、宜しく従容たるべく、激烈なるに宜しからず。朋友交遊の失に遇わば、宜しく剴切(がいせつ)なるべく、優游なるに宜しからず。
現代語訳
父兄や肉親の変事に対しては、ゆったり構えるべきで、激しくしてはならない。友人との交わりの過失に対しては、切実に諭すべきで、のんびりしてはならない。
解説
家族や親しい身内に何か問題が起きた時は、感情的にならず、落ち着いて対処することが大切です。一方、友人や仕事仲間が過ちを犯した際には、曖昧にせず、真剣に、そして具体的に指摘してあげるべきだと言います。私たちは往々にして、身内には遠慮なく激しく、友人には気を遣って曖昧になりがちです。しかし、本当に相手を思うなら、関係性に応じて接し方を変える柔軟さと、相手の成長を願う誠実な姿勢が求められるでしょう。
この章句が説くこと
処父兄骨肉之変宜従容不宜激烈遇朋友交遊之失宜剴切不宜優游
関連する章句
-
『酔古堂剣掃』集靈・骨肉の變に處しては從容たるべし父兄骨肉の變に處しては、宜しく從容たるべく、宜しく激烈なるべからず。 朋友交游の失に遇ひては、宜しく剴切なるべく、宜しく優游なるべからず。
-
菜根譚・前集家人に過ち有らば、暴怒するに宜しからず、軽く棄つるに宜しからず。此の事は言い難し。他事を借りて隠かに之を諷す。今日悟らずんば、来日を俟ちて再び之を警む。春風の凍を解くが如く、和気の冰を消すが如し。纔めて是れ家庭の型範なり。
-
菜根譚・前集人を用うるに刻なるに宜しからず。刻なれば則ち効を思う者去る。友と交わるに濫なるに宜しからず。濫なれば則ち諛を貢する者来たる。
-
菜根譚・前集治世に処るには方に宜し。乱世に処るには円に宜し。叔季の世に処るには、当に方円並び用うべし。善人を待つには寛に宜し。悪人を待つには厳に宜し。庸衆の人を待つには、当に寛厳互いに存すべし。
-
菜根譚・前集人を責むる者は、過ち有るの中に過ち無きを原(たず)ねば、則ち情平らかなり。己を責むる者は、過ち無きの内に過ち有るを求めば、則ち徳進む。
-
菜根譚・前集事に急にして白(あき)らかならざる者有り。之を寛にせば或いは自ら明らかならん。躁急にして以て其の忿を速(まね)く毋かれ。人に操りて従わざる者有り。之を縦(ゆる)せば或いは自ら化せん。操切にして以て其の頑を益す毋かれ。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る