菜根譚 / 前集
天地有萬古,此身不再得;人生只百年,此日最易過。幸生其間者,不可不知有生之樂,亦不可不懷虛生之憂。
新字:天地有万古,此身不再得;人生只百年,此日最易過。幸生其間者,不可不知有生之楽,亦不可不懐虚生之憂。
書き下し
天地に万古有り。此の身は再びは得ず。人生は只だ百年。此の日は最も過ぎ易し。幸いに其の間に生まるる者は、有生の楽しみ有るを知らざるべからず。亦た虚生の憂いを懐かざるべからず。
現代語訳
天地には万古の時がある。しかしこの身は二度と得られない。人生はただ百年。この一日は最も過ぎやすい。幸いにその間に生まれた者は、生きている楽しみがあることを知らねばならない。また、空しく生きることへの憂いを抱かねばならない。
解説
生きている楽しみを知る。同時に、空しく生きる憂いを抱く。楽しむだけでも、憂えるだけでもない。両方を持つ。「この一日は最も過ぎやすい」。今日という日が、二度と来ないと知っていることが、両方の根にあります。