菜根譚 / 前集
士君子持身不可輕,輕則物能撓我,而無悠閑鎮定之趣;用意不可重,重則我為物泥,而無瀟灑活潑之機。
書き下し
士君子は身を持するに軽かるべからず。軽ければ則ち物は能く我を撓(みだ)し、而して悠閑鎮定の趣無し。意を用うるに重かるべからず。重ければ則ち我は物の為に泥(なず)み、而して瀟灑活潑の機無し。
現代語訳
士君子は、身の処し方を軽くしてはならない。軽ければ、物が自分を乱し、ゆったり落ち着いた趣がない。心の用い方を重くしてはならない。重ければ、自分が物にとらわれ、さっぱり活き活きした働きがない。
解説
身は軽くせず、心は重くしない。身が軽ければ、外の物事に振り回されて落ち着きを失う。心が重ければ、物事にとらわれて身動きが取れなくなる。外には錘を置き、内には軽さを保つ。方向が逆であることに、意味があります。