菜根譚 / 前集
家人有過,不宜暴怒,不宜輕棄。此事難言,借他事隱諷之;今日不悟,俟來日再警之。如春風解凍,如和氣消冰,纔是家庭的型範。
新字:家人有過,不宜暴怒,不宜軽棄。此事難言,借他事隠諷之;今日不悟,俟来日再警之。如春風解凍,如和気消冰,纔是家庭的型範。
書き下し
家人に過ち有らば、暴怒するに宜しからず、軽く棄つるに宜しからず。此の事は言い難し。他事を借りて隠かに之を諷す。今日悟らずんば、来日を俟ちて再び之を警む。春風の凍を解くが如く、和気の冰を消すが如し。纔めて是れ家庭の型範なり。
現代語訳
家族に過ちがあれば、激しく怒ってはならず、軽く見捨ててもならない。この事は言いにくい。別の事にことよせて、それとなく諭す。今日悟らなければ、明日を待って再び戒める。春風が氷を解かすように、和やかな気が氷を消すように。それでこそ家庭の手本である。
解説
身近な人が過ちを犯した時、感情的に怒ったり、すぐに諦めたりせず、辛抱強く向き合う姿勢が大切です。特に伝えにくいことは、直接的な言葉ではなく、別の話題に触れる中でそれとなく示唆したり、相手が受け入れやすいタイミングを待ったりする配慮が求められます。一度で理解されなくても、焦らず、繰り返し穏やかに伝え続けること。まるで春風がゆっくりと氷を溶かすように、相手の心に寄り添い、変化を促す忍耐力が、健全な関係を育む上で何よりも重要となるでしょう。
この章句が説くこと
家人有過不宜暴怒不宜軽棄如春風解凍如和気消冰