菜根譚 / 前集
問祖宗之德澤,吾身所享者是,當念其積累之難;問子孫之福祉,吾身所貽者是,要思其傾覆之易。
新字:問祖宗之徳沢,吾身所享者是,当念其積累之難;問子孫之福祉,吾身所貽者是,要思其傾覆之易。
書き下し
祖宗の徳沢を問わば、吾が身の享くる所の者是なり。当に其の積累の難きを念うべし。子孫の福祉を問わば、吾が身の貽(のこ)す所の者是なり。其の傾覆の易きを思うを要す。
現代語訳
祖先の徳の恵みを問うなら、今、我が身が享受しているものがそれである。それを積み上げることの難しさを思うべきだ。子孫の幸福を問うなら、今、我が身が残すものがそれである。それが覆るのがたやすいことを思うべきだ。
解説
私たちが今享受している豊かさや安定は、先人たちのたゆまぬ努力と積み重ねによって築かれたものです。その恩恵を忘れず、それがどれほど困難な道のりであったかを心に留めるべきでしょう。同時に、未来の子孫が享受する幸福は、今私たちが何を考え、何を残すかにかかっています。築き上げるのは長い年月を要しますが、一度失われた信頼や環境を取り戻すのは非常に困難です。目先の利益だけでなく、次世代に何を引き継ぐかを常に意識し、責任ある行動を心がけることが大切です。
この章句が説くこと
問祖宗之徳沢吾身所享者是要思其傾覆之易積むと崩す