菜根譚 / 前集
念頭起處,纔覺向慾路上去,便挽從理路上來。一起便覺,一覺便轉,此是轉禍為福,起死回生的關頭,切莫輕易放過。
新字:念頭起処,纔覚向慾路上去,便挽従理路上来。一起便覚,一覚便転,此是転禍為福,起死回生的関頭,切莫軽易放過。
書き下し
念頭の起こる処、纔(わず)かに慾路上に向かい去るを覚えば、便ち挽きて理路上より来たらしむ。一たび起これば便ち覚り、一たび覚れば便ち転ず。此れは是れ禍を転じて福と為し、死を起こして生を回らすの関頭なり。切に軽易に放過する莫かれ。
現代語訳
念が起こる所で、わずかに欲の路へ向かうのに気づけば、すぐ引き戻して道理の路から来させる。ひとたび起これば気づき、気づけば転じる。これこそ禍を転じて福とし、死から生を回復する分かれ目である。決して軽々しく見過ごしてはならない。
解説
悪い方向へ向かう考えは誰にでも浮かびます。大切なのは、それに気づけるか、そして気づいた瞬間に軌道修正できるかです。例えば、衝動買いしそうになった時、誰かを批判したくなった時、その一瞬で「これは本当に必要か」「この言葉は適切か」と立ち止まる。この「気づき」と「転換」の繰り返しが、やがて大きな後悔や失敗を避ける力になります。日々の小さな選択の積み重ねが、未来を大きく変える分かれ道となるでしょう。
この章句が説くこと
一起便覚一覚便転此是転禍為福起死回生的関頭
関連する章句
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