菜根譚 / 前集
貧家淨掃地,貧女淨梳頭,景花雖不豔麗,氣度自是風雅。士君子一當窮愁寥落,奈何輒自廢弛哉。
新字:貧家浄掃地,貧女浄梳頭,景花雖不豔麗,気度自是風雅。士君子一当窮愁寥落,奈何輒自廃弛哉。
書き下し
貧家も浄く地を掃き、貧女も浄く頭を梳(くしけず)る。景花は艶麗ならずと雖も、気度は自ら是れ風雅なり。士君子、一たび窮愁寥落に当たらば、奈何ぞ輒(すなわ)ち自ら廃弛せんや。
現代語訳
貧しい家でも清らかに地を掃き、貧しい女でも清らかに髪を梳く。景色や花は華やかでなくとも、気品は自ずと風雅である。士君子が、ひとたび困窮し落ちぶれた時、どうして自らを投げ出してよいだろうか。
解説
貧しくても、床を掃き、髪を梳く。それだけで、気品は保てます。境遇は選べませんが、身なりと住まいは整えられる。「どうして自らを投げ出してよいのか」。落ちぶれた時こそ、日々の所作が、その人を支えるのです。