菜根譚 / 前集
人心有一部真文章,都被殘編斷簡封錮了;有一部真鼓吹,都被妖姬豔舞湮沒了。學者須掃除外物,直覓本來,纔有個真受用。
新字:人心有一部真文章,都被残編断簡封錮了;有一部真鼓吹,都被妖姫艶舞湮没了。学者須掃除外物,直覓本来,纔有個真受用。
書き下し
人心に一部の真文章有り。都(すべ)て残編断簡に封錮せらる。一部の真鼓吹有り。都て妖姫豔舞に湮没せらる。学者は須らく外物を掃除し、直ちに本来を覓(もと)むべし。纔(はじ)めて個の真受用有り。
現代語訳
人の心に、一つの本当の文章がある。それがみな、切れ切れの書物に封じ込められている。一つの本当の音楽がある。それがみな、妖艶な舞に埋もれている。学ぶ者は、外の物を掃き除け、まっすぐ本来のものを求めるべきだ。それでこそ本当の効用がある。
解説
私たちの心には、本来備わっている真の智慧や感覚があるにもかかわらず、多くの情報や刺激によってそれが覆い隠されていると説きます。断片的な知識や華やかな誘惑に心を奪われ、本当に大切なものが見えなくなってしまう。だからこそ、学ぶ者は外からの余計なものを取り除き、「本来の自分」や「本質」をまっすぐに探求すべきだというのです。何かを足し続けるのではなく、不要なものを手放すことで、初めて心の奥底にある真の価値や喜び、そして自分自身の本質に気づくことができる。現代社会の情報過多な中で、この「除く」という視点は、心の平穏を取り戻すための重要なヒントとなるでしょう。
この章句が説くこと
人心有一部真文章都被残編断簡封錮了掃除外物直覓本来
関連する章句
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菜根譚・前集功業を誇逞し、文章を炫耀するは、皆な是れ外物に靠(よ)りて人と做(な)るなり。知らず、心体は瑩然として、本来失せず。即ち寸功隻字無きも、亦た自ら堂堂正正、人と做る処有るを。
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