菜根譚 / 前集
立身不高一步立,如塵裏振衣,泥中濯足,如何超達;處世不退一步處,如飛蛾投燭,羝羊觸藩,如何安樂。
新字:立身不高一歩立,如塵裏振衣,泥中濯足,如何超達;処世不退一歩処,如飛蛾投燭,羝羊触藩,如何安楽。
書き下し
身を立つるに一歩を高くして立たずんば、塵裏に衣を振るい、泥中に足を濯うが如し。如何ぞ超達せん。世に処するに一歩を退きて処らずんば、飛蛾の燭に投じ、羝羊の藩に触るるが如し。如何ぞ安楽ならん。
現代語訳
身を立てるのに、一歩高い所に立たなければ、塵の中で衣を振るい、泥の中で足を洗うようなものだ。どうして超え出られよう。世に処するのに、一歩退いた所に居なければ、蛾が灯に飛び込み、羊が垣根に角を突っ込むようなものだ。どうして安楽であろう。
解説
組織や個人の成長において、単に努力を重ねるだけでなく、適切な「立ち位置」を見極めることが重要です。問題の渦中に深く入り込みすぎず、一歩引いた客観的な視点を持つことで、本質的な解決策が見えてくることがあります。また、競合と同じ土俵で消耗するのではなく、一段高い視点から戦略を構築することで、無駄な労力を避け、より効果的な成果へと繋げられるでしょう。
この章句が説くこと
立身不高一歩立如塵裏振衣処世不退一歩処如飛蛾投燭