菜根譚 / 前集
寧守渾噩而黜聰明,留些正氣還天地;寧謝紛華而甘澹泊,遺個清名在乾坤。
新字:寧守渾噩而黜聰明,留些正気還天地;寧謝紛華而甘澹泊,遺個清名在乾坤。
書き下し
寧ろ渾噩を守りて聡明を黜(しりぞ)け、些かの正気を留めて天地に還さん。寧ろ紛華を謝して澹泊に甘んじ、個の清名を遺して乾坤に在らしめん。
現代語訳
むしろ素朴さを守って聡明さを退け、いくらかの正しい気を残して天地に返そう。むしろ華やかさを断って淡白に甘んじ、一つの清らかな名を残して天地に置こう。
解説
賢さを退け、素朴さを守る。華やかさを断ち、淡白に甘んじる。どちらも、世間的には損な選択です。それでも選ぶ理由は「天地に返す」「天地に置く」。人の評価ではなく、天地に対して恥じないかどうか。基準が、外にないのです。