菜根譚 / 前集
居卑而後知登高之為危,處晦而後知向明之太露;守靜而後知好動之過勞,養默而後知多言之為躁。
新字:居卑而後知登高之為危,処晦而後知向明之太露;守静而後知好動之過労,養黙而後知多言之為躁。
書き下し
卑きに居りて而る後に高きに登るの危と為るを知る。晦に処りて而る後に明に向かうの太(はなは)だ露なるを知る。静を守りて而る後に動を好むの過労なるを知る。黙を養いて而る後に多言の躁と為るを知る。
現代語訳
低い所にいて、初めて高い所に登ることの危うさを知る。暗い所にいて、初めて明るい所に向かうことがあまりに露わなことを知る。静けさを守って、初めて動きを好むことの疲れを知る。沈黙を養って、初めて多く語ることの落ち着かなさを知る。
解説
低い所にいるからこそ、高い所の危うさが見える。中にいる時は、見えません。今、低い位置にいることは、不利なだけではない。そこからしか見えないものがある。その視点を、上がった後も覚えていられるかどうかです。