菜根譚 / 前集
處世不必邀功,無過便是功;與人不求感德,無怨便是德。
新字:処世不必邀功,無過便是功;与人不求感徳,無怨便是徳。
書き下し
世に処するに必ずしも功を邀(もと)めず。過ち無きは便ち是れ功なり。人に与うるに徳に感ずるを求めず。怨み無きは便ち是れ徳なり。
現代語訳
世に処するのに、必ずしも功を求めない。過ちがなければ、それが功である。人に施すのに、恩を感じてもらおうとしない。怨まれなければ、それが徳である。
解説
成果主義の現代において、リーダーは常に目に見える功績を求めがちです。しかし、この教えは、過ちを犯さないこと自体が功績であり、人に恩を求めず、恨まれないことが徳であると説きます。無理に手柄を追わず、信頼を損なわない堅実な姿勢を保つことで、組織内に安定した人間関係と長期的な信頼を築き、結果として大きな成果に繋がるでしょう。
この章句が説くこと
無過便是功無怨便是徳求めないことが結果を良くする寛容
関連する章句
-
菜根譚・前集寵利は人前に居る毋(な)かれ。徳業は人後に落つる毋かれ。受享は分外を踰ゆる毋かれ。修為は分中を減ずる毋かれ。
-
菜根譚・前集我に人に功有るは念ずべからず。而れども過ちは則ち念ぜざるべからず。人に我に恩有るは忘るべからず。而れども怨みは則ち忘れざるべからず。
-
菜根譚・前集蓋世の功労も、一個の矜の字に当たるを得ず。弥天の罪過も、一個の悔の字に当たるを得ず。
-
菜根譚・前集功過は少しも混ずるを容れず。混ずれば則ち人は惰墮の心を懐く。恩仇は太(はなは)だ明らかなるべからず。明らかなれば則ち人は攜貳(けいじ)の志を起こす。
-
菜根譚・前集完名美節は、独り任ずるに宜しからず。些かを分かちて人に与えば、以て害を遠ざけ身を全うすべし。辱行汚名は、全くは推すに宜しからず。些かを引きて己に帰せば、以て光を韜(つつ)み徳を養うべし。
-
菜根譚・前集人の小過を責めず、人の陰私を発かず、人の旧悪を念わず。三者は以て徳を養うべく、亦た以て害を遠ざくべし。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る