菜根譚 / 前集
家庭有個真佛,日用有種真道。人能誠心和氣,愉色婉言,使父母兄弟間,形骸兩釋,意氣交流,勝於調息觀心萬倍矣。
新字:家庭有個真仏,日用有種真道。人能誠心和気,愉色婉言,使父母兄弟間,形骸両釈,意気交流,勝於調息観心万倍矣。
書き下し
家庭に個の真仏有り。日用に種の真道有り。人能く誠心和気、愉色婉言もて、父母兄弟の間、形骸両つながら釈け、意気交流せしめば、息を調え心を観るに勝ること万倍なり。
現代語訳
家庭に本当の仏がいる。日常に本当の道がある。人が誠実な心と和やかな気、明るい顔と柔らかな言葉で、父母兄弟の間で、身体の隔てが解け、心が交わるようにできれば、呼吸を整え心を観る修行に勝ること万倍である。
解説
「家庭に本当の仏がいる」。修行の場は、遠くにありません。父母兄弟に、和やかな顔と柔らかい言葉で接する。それが座禅より万倍勝る、と。最も近い人にこそ、最も雑に接しがちです。そこが、最も難しい修行なのです。