呂氏春秋 / 仲秋④
是月也,可以築城郭,建都邑,穿竇窌,修囷倉。乃命有司趣民收歛,務蓄菜,多積聚。乃勸種麥,無或失時,〔其有失時〕,行罪無疑。
新字:是月也,可以築城郭,建都邑,穿竇窌,修囷倉。乃命有司趣民収歛,務蓄菜,多積聚。乃勧種麦,無或失時,〔其有失時〕,行罪無疑。
書き下し
是の月や、以て城郭を築き、都邑を建て、竇窌を穿ち、囷倉を修めしむ可し。乃ち有司に命じて、民を趣して收斂せしめ、務めて菜を蓄え、積聚を多からしむ。乃ち麥を種うることを勸め、時を失うこと或る無からしむ。罪を行いて疑うこと無し。
現代語訳
この月には、城郭を築き、都邑を建て、穀物貯蔵の穴を掘り、円形や方形の倉を修繕するのがよい。そこで役人に命じて民を促し収穫させ、野菜を蓄えることに努めさせ、蓄えを多くさせる。麦をまくことを勧め、時期を逃すことがないようにさせる。もし時期を逃せば、ためらわず罪を科す。
解説
この段は、秋の収穫期にあたり、防備の土木工事と食料の備蓄、そして麦まきを適期に行うよう命じます。農事は時を逃すと一年の実りを失うため、収穫・貯蔵・播種を暦に沿って厳密に管理し、麦まきの遅れには罪を科すという罰まで用意しました。好機を逃さず段取りよく備蓄と次の仕込みを進めるという発想は、季節性のある事業の在庫管理や、先を見越した計画的な段取りに通じます。農を国の根本に据えた古代政治の姿勢がよく表れた一節です。
この章句が説くこと
収穫備蓄麦築城囷倉段取り