孟子 / 盡心章句上
孟子曰、有為者、辟若掘井。掘井九軔、而不及泉、猶為棄井也。
書き下し
孟子曰く、「為す有る者は、辟えば井を掘るが若し。井を掘ること九軔にして、泉に及ばざれば、猶ほ井を棄つると為すなり。」
現代語訳
孟子は言った。 「仁義の道を全うしようととする者は、たとえば井戸を掘るようなものだ。九軔の深さまで井戸を掘っても、地下水に届かないと言って途中でやめてしまえば、自分から井戸を棄てたのと同じである。途中でやめてはいけない。」
解説
仁義の道を貫こうとする者を、孟子は井戸を掘る人にたとえます。九軔もの深さまで掘り進めても、水が出る手前でやめてしまえば、井戸を最初から棄てたのと同じだというのです。何事も最後までやり遂げなければ、途中で投げ出すのと同じであると戒める一節です。井戸を掘るように、あと少しで成果が出るというところで諦めてしまうことは、現代の仕事や学習でもよくあります。努力の量ではなく、最後まで続けたかどうかが結果を分けるという指摘は厳しくもありますが、困難に直面しても目標に向かって根気よく継続する力こそ、最終的な成功をつかむために不可欠なのです。
この章句が説くこと
継続やり抜く力諦めない