孟子 / 盡心章句上
孟子曰、萬物皆備於我矣。反身而誠、樂莫大焉。強恕而行、求仁莫近焉。
新字:孟子曰、万物皆備於我矣。反身而誠、楽莫大焉。強恕而行、求仁莫近焉。
書き下し
孟子曰く、「萬物皆我に備わる。身に反して誠なれば、樂しみ焉より大なるは莫し。強恕して行う、仁を求むること焉より近きは莫し。」
現代語訳
孟子は言った。 「物事全ての道理は皆わが身に備わっている。だから我が身に立ち戻って、自分の言動を照らし合わせて、それが道理に適っていれば、これより大きな楽しみはない。大いに務めて思いやりの心で行動することは、仁を求めるのにこれより近い道はない。」
解説
私たちが生きていく上で必要な道理や可能性は、すでに自分自身の中に備わっています。外部に答えを求めるのではなく、自分自身の言動を振り返り、自らの心に嘘偽りがないかを確認することにこそ、本当の喜びがあります。そして、相手の立場に立って思いやり(恕)の心を行動に移すことが、人としての理想のあり方に最も近づく道です。自分を深く見つめ、他者に対して誠実に振る舞うというシンプルな実践が、私たちの人生を豊かにしてくれます。