孟子 / 離婁章句下
孟子曰、中也養不中、才也養不才。故人樂有賢父兄也。如中也棄不中、才也棄不才、則賢不肖之相去、其閒不能以寸。
新字:孟子曰、中也養不中、才也養不才。故人楽有賢父兄也。如中也棄不中、才也棄不才、則賢不肖之相去、其閒不能以寸。
書き下し
孟子曰く、「中や不中を養い、才や不才を養う。故に人、賢父兄有るを樂しむなり。如し中や不中を棄て、才や不才を棄てるなば、則ち賢不肖の相去ること、其の閒、寸を以てすること能わず。」
現代語訳
孟子は言った。 「中和の徳を具えた賢者が、徳の至らぬ人々を教え導き、才能ある者が、無能な人々を教え導く。だからこそ人は才徳すぐれた賢父兄がいて、導いてくれることを喜ぶのだ。もし徳ある者が、不徳の者を見捨て、才能ある者が、不才の者を見捨てたとしたら、徳ある者も徳無く、才ある者も才無しとなり、賢と不肖との隔たりは一寸の開きもないことになる。」
解説
優れた能力や豊かな人間性を持っている人は、自分一人の成功に満足するのではなく、他者を助け、教え導く役割を果たすべきです。もし優れた者が未熟な者を見捨ててしまえば、その才能や徳は何の価値も生み出さず、結局は未熟な者と同じになってしまいます。現代の社会や職場においても、自分の知識やスキルを独り占めするのではなく、周囲の成長をサポートすることで、初めてその能力は真の価値を持ち、社会全体の向上につながります。