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荀子 / 大略篇

君子之學如蛻,幡然遷之。故其行效,其立效,其坐效,其置顏色、出辭氣效。無留善,無宿問。

新字:君子之學如蛻,幡然遷之。故其行効,其立効,其坐効,其置顏色、出辞気効。無留善,無宿問。

書き下し

君子の学は蛻(ぬけがら)の如し、幡然(はんぜん)として之に遷(うつ)る。故に其の行(ゆ)くも効(なら)ひ、其の立つも効ひ、其の坐するも効ひ、其の顔色(がんしょく)を置き、辞気(じき)を出だすも効ふ。善を留(とど)むること無く、問ひを宿(しゅく)すること無し。

現代語訳

君子の学びは、蝉が殻を脱ぐようなものである。さっと古い殻を脱ぎ捨てて、新しいすがたへ移っていく。だから歩くときも、立つときも、座るときも、表情のつくり方も、言葉の出し方も、すべてが学んだ手本にかなっている。よいと知ったことは今日のうちに行い、明日に持ち越さない。疑問は今日のうちに問い、翌日まで寝かせない。

解説

学ぶとはどういうことかを、蝉の脱皮になぞらえた一段です。少しずつ知識を足していくのではなく、古い自分をぱっと脱ぎ捨てて別のすがたに移る。それが君子の学びだと言います。そして脱皮の結果は、頭のなかではなく身体に現れます。歩き方、立ち方、座り方、表情のつくり方、言葉づかい。そのすべてが学んだ手本にかなっている、という徹底ぶりです。学問が姿勢や所作にまで及ばなければ、それは学んだことにならないのです。締めくくりの二句がまた鋭く、よいと知ったことを先送りにせず、疑問を翌日まで寝かせない、と言います。学びが行動に変わるかどうかは、この時間差のところで決まります。学んだその日のうちにひとつ試し、その日のうちにひとつ聞く。それだけで学びの質は変わります。

この一句を、あなたの毎日に。

古典の教えを、今の状況に当てはめて考えてみる——師導があなたの学びと選択を支えます。

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