貞観政要 / 征伐
太宗甚善其言,特加優賜甚厚。
書き下し
太宗甚だ其の言を善しとし、特に優賜を加うること甚だ厚し。
現代語訳
太宗は大いにその言葉をよしとし、特に手厚く賜り物を与えた。
解説
征伐篇の最後を締めくくる短い一文です。後宮の女性である徐氏の諫めを、太宗は大いによしとして、手厚い褒美を与えました。この篇では、死の床にあった房玄齢の上表と、徐氏の上奏という、二つの諫めが描かれています。一人は重い病を抱えた老臣、もう一人は本来政治に関わらない立場の女性です。身分も、置かれた状況も、まったく違います。それでも二人とも、同じように高句麗への遠征をやめるよう伝えました。立場が違っても、伝えるべきことは同じだったのです。これは私たちの周りでも、年齢や役目に関わらず、同じ心配ごとを違う人が別々に口にする場面に重なります。誰が言うかより、何度も同じ声が上がることのほうが、実は真実に近いのかもしれません。
この章句が説くこと
太宗甚善其言特加優賜甚厚後宮からの諫言を受け入れる