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貞観政要 / 征伐

妾又聞為政之本,貴在無為。竊見土木之功,不可遂兼。北闕初建,南營翠微,曾未逾時,玉華創制,非惟構架之勞,頗有功力之費。雖復茅茨示約,猶興木石之疲,假使和雇取人,不無煩擾之弊。是以卑宮菲食,聖王之所安;金屋瑤臺,驕主之為麗。故有道之君,以逸逸人;無道之君,以樂樂身。願陛下使之以時,則力不竭矣;用而息之,則心斯悅矣。

新字:妾又聞為政之本,貴在無為。竊見土木之功,不可遂兼。北闕初建,南営翠微,曽未逾時,玉華創制,非惟構架之労,頗有功力之費。雖復茅茨示約,猶興木石之疲,仮使和雇取人,不無煩擾之弊。是以卑宮菲食,聖王之所安;金屋瑤台,驕主之為麗。故有道之君,以逸逸人;無道之君,以楽楽身。願陛下使之以時,則力不竭矣;用而息之,則心斯悅矣。

書き下し

妾は又た聞く、政を為すの本は、貴きこと無為に在り、と。窃かに見るに、土木の功は、遂に兼ぬべからず。北闕は初めて建ち、南に翠微を営む。曾て未だ時を逾えざるに、玉華は制を創む。惟だ構架の労のみに非ず、頗る功力の費有り。復た茅茨もて約を示すと雖も、猶お木石の疲れを興す。仮使(たと)い和雇して人を取るも、煩擾の弊無からず。是を以て卑宮菲食は、聖王の安んずる所なり。金屋瑤台は、驕主の麗を為す所なり。故に有道の君は、逸を以て人を逸せしむ。無道の君は、楽を以て身を楽しましむ。願わくは陛下、之を使うに時を以てせば、則ち力は竭きざらん。用いて之を息(やす)ましめば、則ち心は斯に悦ばん。

現代語訳

妾はまた、政治の根本は、何もしないことを貴ぶと聞きます。ひそかに見ますに、土木工事は、兼ねてはなりません。北の宮門が建ったばかりなのに、南に翠微宮を造る。時も経たないうちに、玉華宮を新たに造り始める。ただ建築の労だけでなく、かなりの費用がかかります。茅葺きで質素さを示しても、なお材木と石を運ぶ疲れを起こします。たとえ賃金を払って人を雇っても、煩わしさの弊がないわけではありません。だから粗末な宮と質素な食は、聖王が安んじたところ。金の部屋と玉の台は、驕った君主が華やかとしたところです。だから道ある君主は、安逸をもって人を安らがせる。道なき君主は、楽しみをもって自分を楽しませる。願わくは陛下、人を使うに時期を選ばれれば、力は尽きません。使った後は休ませれば、心は喜びます。

解説

徐氏は、政治の根本は余計なことをしないことにある、と説きます。北の宮門を建てたばかりなのに、続けて南に宮殿を、さらに玉華宮までも造り始める。質素を装って茅葺きにしても、材木や石を運ぶ民の疲れは変わりません。「道のある君主は、自分が楽をすることで人を安らかにさせる。道のない君主は、自分が楽しむために人を働かせる」。同じ「楽」という言葉でも、その向かう先がまるで違うのです。自分が楽しむために家族や周りの人を振り回すのか、それとも自分が我慢することで周りの人を楽にさせるのか。これは家庭を切り盛りする親にも、地域の集まりをまとめる役目の人にも、そのまま当てはまる問いかけです。人を使うにも時期を選び、働かせた後はきちんと休ませることの大切さを、徐氏は説いています。

この章句が説くこと

有道之君以逸逸人無道之君以楽楽身使之以時楽を向ける先

この一句を、あなたの毎日に。

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