貞観政要 / 規諫太子
書入,承乾大怒,遣刺客將加屠害,俄屬宮廢。
新字:書入,承乾大怒,遣刺客将加屠害,俄属宮廃。
書き下し
書入るも、承乾は大いに怒り、刺客を遣わして将に屠害を加えんとす。俄かに宮の廃せらるるに属す。
現代語訳
上書が届くと、承乾は大いに怒り、刺客を遣わして殺害しようとした。まもなく東宮が廃されることになった。
解説
「上書が届くと、承乾は大いに怒り、刺客を放って殺そうとした」――これが、たびたびの諫めに対する太子の答えでした。忠告を聞き入れるどころか、忠告した相手の命を狙う。ところがその直後、東宮の地位そのものを追われてしまいます。人の忠告を疎ましく思い、黙らせようとした先に待っていたのは、自分自身の転落でした。家庭でも、耳の痛い忠告をしてくれる人を遠ざけ、都合の良い話ばかり聞いていると、いつの間にか本当に大事なことが見えなくなります。苦い薬ほど体に効くように、聞きたくない言葉ほど、実は自分を守ってくれるものなのです。
この章句が説くこと
遣刺客将加屠害俄属宮廃諫言を拒んだ末路