貞観政要 / 君臣鑑戒
貞觀十四年,特進魏徵上疏曰:
新字:貞観十四年,特進魏徴上疏曰:
書き下し
貞観十四年、特進魏徴、疏を上りて曰く、
現代語訳
貞観十四年、特進の魏徴が上奏文を奉って言った。
解説
これは、この後に続く魏徴の長い上奏文の書き出しにあたる一文です。魏徴の代表的な意見のひとつで、その中心は「礼」、つまり相手を敬い、きちんとした態度で接することです。上に立つ者が下の者を礼を尽くして遇するかどうかが、下の者がどれだけ本気で仕えるかを決める、という主張がこの後に展開されます。真心や尽くす気持ちは、命令すれば手に入るものではなく、こちらの接し方次第で自然に引き出されるものだ、という考え方です。家庭でも、子供に「言うことを聞きなさい」と命令するより、日頃から一人の人として尊重して接するほうが、素直な気持ちを引き出せます。職場でも近所付き合いでも、相手にきちんとした態度で接することが、結局は自分への信頼となって返ってくるのです。
この章句が説くこと
魏徴の上疏君臣関係の本質礼を論じる