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貞観政要 / 君臣鑑戒

貞觀三年,太宗謂侍臣曰:「君臣本同治亂,共安危,若主納忠諫,臣進直言,斯故君臣合契,古來所重。若君自賢,臣不匡正,欲不危亡,不可得也。君失其國,臣亦不能獨全其家。至如隋煬帝暴虐,臣下鉗口,卒令不聞其過,遂至滅亡,虞世基等尋亦誅死。前事不遠,朕與卿等可得不慎,無為後所嗤!」

新字:貞観三年,太宗謂侍臣曰:「君臣本同治乱,共安危,若主納忠諫,臣進直言,斯故君臣合契,古来所重。若君自賢,臣不匡正,欲不危亡,不可得也。君失其国,臣亦不能独全其家。至如隋煬帝暴虐,臣下鉗口,卒令不聞其過,遂至滅亡,虞世基等尋亦誅死。前事不遠,朕与卿等可得不慎,無為後所嗤!」

書き下し

貞観三年、太宗侍臣に謂いて曰く、「君臣は本と治乱を同じくし、安危を共にす。若し主は忠諫を納れ、臣は直言を進めば、斯れ故に君臣は契を合わす。古来重んずる所なり。若し君自ら賢とし、臣匡正せずんば、危亡せざらんと欲するも、得べからざるなり。君其の国を失えば、臣も亦た独り其の家を全うする能わず。隋の煬帝の暴虐に至るが如きは、臣下は口を鉗ざす。卒に其の過ちを聞かざらしめ、遂に滅亡に至る。虞世基等も尋いで亦た誅死せり。前事遠からず。朕と卿等と、慎まざるを得べけんや。後の嗤う所と為る無かれ」と。

現代語訳

貞観三年、太宗が側近の臣に言った。「君と臣は、もともと治乱を同じくし、安危を共にする。もし君主が忠実な諫めを受け入れ、臣下がまっすぐな言葉を進めれば、君臣は割り符を合わせたように一致する。古来重んじられてきたことだ。もし君主が自分を賢いと思い、臣下が正さなければ、危うくならずにいようとしても、できはしない。君主が国を失えば、臣下もまた自分の家を全うできない。隋の煬帝の暴虐に至っては、臣下はみな口を閉ざした。ついに過ちを聞かせず、滅亡に至った。虞世基らもまもなく誅殺された。前の出来事は遠くない。私と諸君は、慎まずにいられようか。後の世に笑われることのないように」。

解説

君臣鑑戒篇の冒頭です。鑑戒とは、鏡に照らして戒めること。「君と臣は、もともと治乱を同じくし、安危を共にする」。この認識が出発点です。上が沈むとき、下だけ助かることはない。だから諫めることは、相手のためであると同時に、自分のためでもある。運命共同体である以上、黙っているのは自殺行為なのです。

この一句を、あなたの毎日に。

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