貞観政要 / 君道
是月,徵又上疏曰:
新字:是月,徴又上疏曰:
書き下し
是の月、徴又た上疏して曰く、
現代語訳
この月、魏徴はまた上奏文を奉って言った。
解説
「この月、魏徴はまた上奏文を奉った」というだけの短い一文ですが、実はここに深い意味があります。同じ月のうちに、二度目の意見書を出しているのです。一度言って伝わらなければ、それで諦める。多くの人はそうしてしまいます。しかし魏徴は違いました。伝わるまで、言葉を変え、角度を変えて、何度でも言い続けたのです。家庭で言えば、子供に一度注意しただけで「もう言ったのに聞かない」とあきらめてしまうことに似ています。本当に大切なことは、一度で終わらせず、根気強く伝え続ける必要があります。実はこの二度目の上奏こそ、後に「十思の疏」と呼ばれ、貞観政要の中でも特に名高い文章になっていきます。地味な一行の裏に、粘り強さという美徳が隠れているのです。
この章句が説くこと
二度目の上疏言い続ける十思の疏への序