貞観政要 / 君道
臣觀自古受圖膺運,繼體守文,控禦英雄,南面臨下,皆欲配厚德於天地,齊高明於日月,本支百世,傳祚無窮。然而克終者鮮,敗亡相繼,其故何哉?所以求之,失其道也。殷鑒不遠,可得而言。
新字:臣観自古受図膺運,継体守文,控禦英雄,南面臨下,皆欲配厚徳於天地,斉高明於日月,本支百世,伝祚無窮。然而克終者鮮,敗亡相継,其故何哉?所以求之,失其道也。殷鑒不遠,可得而言。
書き下し
臣観るに、古より図を受け運に膺(あた)り、体を継ぎ文を守り、英雄を控禦(こうぎょ)し、南面して下に臨む。皆な厚徳を天地に配し、高明を日月に斉(ひと)しくし、本支百世、祚を伝うること窮まり無からんことを欲す。然り而して克く終わる者は鮮(すく)なく、敗亡相継ぐ。其の故は何ぞや。之を求むる所以は、其の道を失えばなり。殷鑑遠からず、得て言うべし。
現代語訳
臣が見るに、昔から天命を受けて時運に当たり、王統を継いで法度を守り、英雄たちを統御し、南面して臣下に臨む者は、みな厚い徳を天地に並べ、明るさを日月に等しくし、一族が百代にわたり、位が永遠に伝わることを願いました。しかし、最後まで全うできた者は少なく、敗亡が相次いでいます。その理由は何でしょうか。求めるところは、その道を失ったからです。殷の鑑は遠くない。今ここで語ることができます。
解説
上奏文の書き出しです。誰もが永遠を願う。しかし最後まで全うできた者は少ない。この落差を、まず突きつけます。「殷鑑遠からず」。殷の紂王が滅んだ例は、そう遠い昔ではない。手本にすべき失敗は、すぐ近くにある、と。成功例より、失敗例のほうが学びは多い。しかも近い失敗ほど、条件が似ています。魏徴は、次の段で隋の滅亡を持ち出します。太宗自身が、その滅亡を目撃した当事者です。
この章句が説くこと
克終者鮮殷鑑不遠近い失敗に学ぶ永遠を願う落差派閥
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