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法句経 / 第二十三 象の部 三二八〜三三〇

三二八 人若し賢善にして行を同じくし、正しくふるまひ、堅固なる友を得ば、諸の險難を侵して歡こんで正念に彼と倶に行くべし。 三二九 人若し賢善にして行を同じくし、正しくふるまひ、堅固なる友を得ずんば、王が亡ぼされたる國を棄つるが如く、獨り行くべし、林中の象の如く。 三三〇 寧ろ獨り行くを善しとす、愚者と侶なる勿れ、獨り行きて惡を爲さざれ、少欲にして、林中の象の如く。

新字:三二八 人若し賢善にして行を同じくし、正しくふるまひ、堅固なる友を得ば、諸の険難を侵して歓こんで正念に彼と倶に行くべし。 三二九 人若し賢善にして行を同じくし、正しくふるまひ、堅固なる友を得ずんば、王が亡ぼされたる国を棄つるが如く、独り行くべし、林中の象の如く。 三三〇 寧ろ独り行くを善しとす、愚者と侶なる勿れ、独り行きて悪を為さざれ、少欲にして、林中の象の如く。

書き下し

三二八 人若し賢善にして行を同じくし、正しくふるまひ、堅固なる友を得ば、諸の険難を侵して歓こんで正念に彼と倶に行くべし。 三二九 人若し賢善にして行を同じくし、正しくふるまひ、堅固なる友を得ずんば、王が亡ぼされたる国を棄つるが如く、独り行くべし、林中の象の如く。 三三〇 寧ろ独り行くを善しとす、愚者と侶なる勿れ、独り行きて悪を為さざれ、少欲にして、林中の象の如く。

現代語訳

人がもし賢明で、行いを同じくし、正しくふるまい、堅固な友を得たなら、もろもろの険難を越えて、喜んで正念をもってその人とともに行くべきである。人がもし賢明で、行いを同じくし、正しくふるまい、堅固な友を得られないなら、王が滅ぼされた国を捨てるように、独り行くべきである。林の中の象のように。むしろ独り行くのを善しとする。愚かな者を仲間とするな。独り行って悪を為すな。少欲であれ。林の中の象のように。

解説

友を得るか、独り行くかを、続けて論じる三偈である。第一に、条件を満たす友がいるなら、ともに行け。条件は四つ——賢明、行いを同じくする、正しくふるまう、堅固。第二に、その友が得られないなら独り行け。ここで使われる比喩が「王が亡ぼされたる國を棄つるが如く」——未練を残さず、きっぱりと。第三に、そして独り行くほうがよい、愚かな者を仲間とするくらいなら、と念を押す。孤独の推奨に見えるが、順序は逆である。まず良い友を求めよ、と言っている。ただし妥協はするな、と。「林中の象の如く」——群れを離れた老象が一頭で森を歩く姿が、二度繰り返される。寂しさではなく、身を保つための選択として描かれている。

この章句が説くこと

堅固なる友独り行くべし林中の象妥協しない

この一句を、あなたの毎日に。

古典の教えを、今の状況に当てはめて考えてみる——師導があなたの学びと選択を支えます。

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