易経 / 雑卦
《家人》,內也。《否》《泰》,反其類也。《大壯》則止,《遯》則退也。《大有》,眾也。《同人》,親也。《革》,去故也。《鼎》,取新也。《小過》,過也。《中孚》,信也。
新字:《家人》,內也。《否》《泰》,反其類也。《大壮》則止,《遯》則退也。《大有》,眾也。《同人》,親也。《革》,去故也。《鼎》,取新也。《小過》,過也。《中孚》,信也。
書き下し
家人は、内なり。否(ひ)と泰とは、其の類を反(かえ)すなり。大壮は則ち止まり、遯(とん)は則ち退くなり。大有は、衆(おお)きなり。同人は、親しむなり。革は、故(ふる)きを去るなり。鼎(てい)は、新しきを取るなり。小過は、過ぐるなり。中孚は、信なり。
現代語訳
家人は、内に向かうことです。否と泰は、互いにその性質をひっくり返した関係にあります。大壮は勢い盛んでありながらそこで止まり、遯はしりぞき隠れます。大有は、多く持つことです。同人は、人と親しみ合うことです。革は、古いものを取り去ることです。鼎は、新しいものを取り入れることです。小過は、少し度を越すことです。中孚は、内にまことがあることです。
解説
雑卦伝の対句のなかでも、革と鼎の並びはとりわけ有名です。革は古きを去り、鼎は新しきを取る。捨てることと取り入れることを、二つの卦に振り分けて言い切っています。否と泰は互いにひっくり返した関係、大壮は止まり遯は退く、家人は内へ、大有は多く持つ。反対の性質を隣に置くことで、それぞれの輪郭が際立ちます。ここから引き出せる実践は、変革を二つの動作に分けて考えることです。古いやり方を手放す作業と、新しいやり方を組み立てる作業は、必要な力もかかる時間も違います。捨てるだけでは空洞ができ、足すだけでは荷物が増える。革と鼎を両輪として意識できているかどうかで、改革が定着するかどうかが変わってきます。捨てる担当と、育てる担当。その両方を用意しておくことです。