易経 / 象伝
澤中有火,革;君子以治歷明時。
新字:沢中有火,革;君子以治歴明時。
書き下し
澤中に火有るは革なり、君子は以て歷を治めて時を明らかにす。
現代語訳
沢の中に火がある、これが革の形である。君子はこれにならって暦を整え、時のうつり変わりを明らかにする。
解説
革の卦は、下が火、上が沢という形です。水をたたえた沢の中に火があるのですから、両者は相容れず、必ずどちらかが変わらざるを得ません。革とは、古いものを改めて新しくする「あらためる」ことを意味します。ただし象伝はここで、勇ましく打ち壊せとは言いません。君子は暦を整え、時を明らかにするのだと説きます。変革とは思いつきで壊すことではなく、四季がめぐるように、変わるべき時と順序を見きわめる営みだという考え方です。暦は、いつ種を蒔き、いつ刈り取るかを人々に示すものでした。仕事や経営における改革も同じで、いま何を変える時期なのかが皆に共有されていなければ、混乱を生むばかりです。変える理由と時機を明らかにし、区切りを示して人々の呼吸をそろえる。焦って早すぎても、ためらって遅すぎても革は成りません。時を読むことこそ改革の要だというのが、この卦の教える身の処し方です。
この章句が説くこと
易経象伝革変革と時機
関連する章句
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易経・彖伝革(かく)は、水火相い息(け)し、二女同居して、其の志相い得ざるを革と曰う。「已日(いじつ)にして乃ち孚(まこと)とせらる」とは、革(あらた)めて之を信ずるなり。文明にして以て説(よろこ)び、大いに亨(とお)りて以て正し。革めて当たれば、其の悔い乃ち亡(な)し。天地革まりて四時(しじ)成り、湯武(とうぶ)命を革(あらた)むるは、天に順(したが)いて人に応ずるなり。革の時、大なるかな。
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易経・革卦鞏むるに黄牛を用ゐるとは、以て為す有るべからざるなり。巳日に之を革むとは、行きて嘉(よ)きこと有るなり。革言三たび就るとは、又何(いづ)くにか之(ゆ)かん。命を改むるの吉は、志を信ぜらるればなり。大人虎変すとは、其の文(あや)炳(へい)たるなり。君子豹変すとは、其の文蔚(うつ)たるなり。小人は面を革むとは、順にして以て君に従ふなり。
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易経・革卦周易 第四十九卦。離下兌上。易経。革は、巳日(いじつ)乃ち孚あり、元いに亨る、貞に利あり、悔亡ぶ。初九、鞏(かた)むるに黄牛の革を用ゐる。六二、巳日乃ち之を革む、征けば吉、咎无し。九三、征けば凶、貞なれども厲ふし。革言三たび就(な)りて、孚有り。九四、悔亡ぶ、孚有りて命を改む、吉。九五、大人虎変す、未だ占はずして孚有り。上六、君子豹変す、小人は面を革む。征けば凶、居りて貞なれば吉。彖に曰く、
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易経・雑卦家人は、内なり。否(ひ)と泰とは、其の類を反(かえ)すなり。大壮は則ち止まり、遯(とん)は則ち退くなり。大有は、衆(おお)きなり。同人は、親しむなり。革は、故(ふる)きを去るなり。鼎(てい)は、新しきを取るなり。小過は、過ぐるなり。中孚は、信なり。
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易経・象伝上は天、下は沢なるは履なり、君子は以て上下を弁じ、民の志を定む。
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