易経 / 象伝
雲上於天,需;君子以飲食宴樂。
新字:雲上於天,需;君子以飲食宴楽。
書き下し
雲、天に上るは需なり、君子は以て飲食宴楽す。
現代語訳
雲が天に上っている、これが需の形である。君子はこれにならい、飲み食いし楽しみながら、時が満ちるのを待つ。
解説
需は下に天、上に水(雲)を置き、雲が天に上ってはいるが、まだ雨となって降らない形です。降るべき時が来なければ雨は降りません。だから需は「待つ」ことを説く卦です。ところが象伝の言葉は意外で、君子は「飲食宴楽す」といいます。じっと歯を食いしばって耐えるのではなく、食べ、飲み、楽しみながら待てというのです。これは怠けの勧めではありません。待つ時間は心をすり減らしやすく、焦りは判断を狂わせます。だからこそ心と体を養い、力を蓄えたまま時を迎えよ、という現実的な知恵なのです。仕事でも、承認待ち、市況待ち、相手の返事待ちという局面は必ずあります。そこで無理に動けば、かえって事を壊しかねません。休息し、英気を養い、来るべき時にすぐ動ける状態を保つ。待つこともまた積極的な仕事のひとつだと、需は教えます。
この章句が説くこと
需待つ力飲食宴楽易経
関連する章句
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易経・需卦周易 第五卦。乾下坎上。易経。需は、孚有り、光いに亨る。貞にして吉、大川を渉るに利ろし。初九、郊に需つ。恒を用うるに利ろし、咎无し。九二、沙に需つ。小しく言有れども、終には吉。九三、泥に需つ。寇の至るを致す。六四、血に需つ。穴より出づ。九五、酒食に需つ。貞にして吉。上六、穴に入る。速かざるの客三人来たる有り、之を敬すれば終には吉。彖に曰く、
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易経・彖伝「需」は、須つなり。険前に在るなり。剛健にして陥らず、其の義困窮せず。「需は孚有り、光いに亨り、貞にして吉」とは、天位に位して、正中を以てなり。「大川を渉るに利ろし」とは、往きて功有ればなり。
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易経・需卦郊に需つとは、難を犯して行かざるなり。恒を用うるに利ろし、咎无しとは、未だ常を失わざるなり。沙に需つとは、衍かにして中に在るなり。小しく言有りと雖も、以て吉に終わるなり。泥に需つとは、災い外に在るなり。我より寇を致す、敬慎すれば敗れざるなり。血に需つとは、順にして以て聴くなり。酒食に貞にして吉とは、中正なるを以てなり。速かざるの客来たる、之を敬すれば終には吉。位に当たらずと雖も、未だ大いに失わざるなり。
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言志四録・言志録 第百二十九条 需は雨天なり需は、雨天なり。待てば則ち霽る。待たざれば則ち沾濡す。需は古文に𩂉に作る。(丙子正月録す)
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易経・象伝沢中に雷有るは随なり、君子は以て晦に嚮いて入りて宴息す。
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易経・象伝風、天上を行くは小畜なり、君子は以て文徳を懿くす。
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