易経 / 彖伝
豫,剛應而志行,順以動,豫。豫順以動,故天地如之,而況建侯行師乎?天地以順動,故日月不過,而四時不忒。聖人以順動,則刑罰清而民服,豫之時義大矣哉!
新字:予,剛応而志行,順以動,予。予順以動,故天地如之,而況建侯行師乎?天地以順動,故日月不過,而四時不忒。聖人以順動,則刑罰清而民服,予之時義大矣哉!
書き下し
豫は、剛応じて志行わる、順いて以て動く、豫なり。豫は順いて以て動く、故に天地も之の如し、而るを況んや侯を建て師を行るをや。天地は順を以て動く、故に日月過たずして、四時忒わず。聖人順を以て動けば、則ち刑罰清くして民服す。豫の時義大なるかな。
現代語訳
豫とは、剛に人々が呼応してその志が行われ、道理に順って動く、それが豫である。豫は道理に順って動く。だから天地さえもこのようであり、まして諸侯を立て軍を動かすことにおいてはなおさらである。天地は順って動く。だから日と月は運行を誤らず、四季は狂わない。聖人が順って動けば、刑罰は明らかで簡潔になり、民は心から従う。豫の時のもつ意義は、なんと大きいことか。
解説
豫は、よろこび・楽しみ、そして備えをあらわす卦です。彖伝が繰り返し強調するのは「順いて以て動く」——道理に順って動く、という一点でしょう。人々が呼応し、志が行われる。その動きが自然な理にかなっているから、無理がない。日と月が運行を誤らず、四季が狂わないのは、天地が「順を以て動く」からだと言います。壮大なたとえですが、要は逆らわないリズムの強さです。聖人が順って動けば「刑罰清くして民服す」——厳しく縛らなくても、人は自然と従う。裏返せば、罰を重くしなければ人が動かないのは、そもそも動き方が理に逆らっているからだ、と読めます。組織を動かす時も、号令や強制の量を増やす前に、その方針が現場の理にかなっているかを確かめるべきでしょう。理にかなった動きは、それ自体が人を巻き込み、よろこびを生みます。
この章句が説くこと
予順いて以て動く自然なリズム人が従う仕組み
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易経・豫卦初六豫を鳴らすとは、志窮まりて凶なり。日を終えず、貞にして吉とは、中正なるを以てなり。盱りて豫しみ悔い有りとは、位当たらざればなり。由りて豫しむ、大いに得る有りとは、志大いに行わるるなり。六五貞にして疾むとは、剛に乗ればなり。恒に死せずとは、中未だ亡びざればなり。豫に冥くして上に在り、何ぞ長かるべけんや。
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