伝習録 / 黄以方録
「心不是一塊血肉,凡知覺處便是心。如耳目之知視聽,手足之知痛癢,此知覺便是心也。」
新字:「心不是一塊血肉,凡知覺処便是心。如耳目之知視聴,手足之知痛癢,此知覺便是心也。」
書き下し
「心は是れ一塊の血肉にあらず。凡そ知覚する処、便ち是れ心なり。耳目の視聴を知り、手足の痛痒を知るが如し。此の知覚、便ち是れ心なり」と。
現代語訳
「心は一塊の血肉ではない。知覚する所が心だ。耳目が視聴を知り、手足が痛みや痒みを知るように。この知覚が心だ」。
解説
心は、胸の中にある器官ではありません。感じている働き、そのものが心です。だから、耳が音を聞き、手足が痛みを感じている、その瞬間にも心はある。心とは場所ではなく、知覚するという働きそのものなのです。
この章句が説くこと
心不是一塊血肉凡知覚処便是心