伝習録 / 黄省曾録
「楊慈湖不為無見,又著在無聲無臭上見了。」
新字:「楊慈湖不為無見,又著在無声無臭上見了。」
書き下し
「楊慈湖は見無しと為さず。又た無声無臭の上に著きて見了る」と。
現代語訳
「楊慈湖に見識がないわけではない。ただ、無声無臭の所に執着して見てしまった」。
解説
見識がなかったわけではない、と言います。ただ「声もなく匂いもない」という一点に執着してしまった。正しい言葉に執着することもまた、執着です。掴んだ場所が、そのまま檻になってしまうのです。
この章句が説くこと
楊慈湖不為無見又著在無声無臭上見了