伝習録 / 黄省曾録
先生曰:「孔子無不知而作;顏子有不善,未嘗不知:此是聖學真血脈路。」
新字:先生曰:「孔子無不知而作;顏子有不善,未嘗不知:此是聖学真血脈路。」
書き下し
先生曰く、「孔子は知らずして作す無し。顔子は不善有れば、未だ嘗て知らずんばあらず。此れは是れ聖学の真の血脈路なり」と。
現代語訳
先生は言われた。「孔子は知らずに作ることがなかった。顔回は不善があれば、必ず気づいた。これが聖人の学の、本当の血脈の道だ」。
解説
孔子は知らないことを行わず、顔回は過ちがあれば必ず気づいた、と王陽明は言います。これは、自分の内側にある正直さ、つまり「良知」に忠実であることの重要性を示しています。知識の量や立派な行いよりも、自分の心に嘘をつかず、不善があれば素直に認めること。この姿勢こそが、日々の仕事や人間関係、学びにおいて、本質的な成長を促す「真の血脈の道」なのです。
この章句が説くこと
孔子無不知而作顔子有不善未嘗不知此是聖学真血脈路