伝習録 / 陳九川録
九川臥病虔州。先生云:「病物亦難格,覺得如何?」對曰:「功夫甚難。」先生曰:「常快活便是功夫。」
新字:九川臥病虔州。先生云:「病物亦難格,覚得如何?」対曰:「功夫甚難。」先生曰:「常快活便是功夫。」
書き下し
九川、虔州に臥病す。先生云う、「病物も亦た格し難し。覚え得ること如何」と。対えて曰く、「功夫、甚だ難し」と。先生曰く、「常に快活なるは便ち是れ功夫なり」と。
現代語訳
私は虔州で病に臥した。先生は「病という物も格しにくい。どう感じるか」と言われた。「工夫はとても難しい」と答えた。先生は「常に快活でいることが、そのまま工夫だ」と言われた。
解説
困難な状況や病に直面した時、私たちはつい「どうにかしよう」「克服しよう」と力みがちです。しかし、この一節は、病床にある弟子に「常に快活でいることが、そのまま工夫だ」と語りかけます。これは、苦しい状況であっても、心のあり方一つで、その経験が修養の機会に変わることを示唆しています。無理に状況を変えようとするのではなく、どんな時も心の平静と明るさを保つこと。それ自体が、私たちを成長させる大切な「工夫」なのだと教えてくれます。
この章句が説くこと
常快活便是功夫