伝習録 / 陸澄録
「只存得此心常見在,便是學。過去未來事,思之何益?徒放心耳。」
新字:「只存得此心常見在,便是學。過去未来事,思之何益?徒放心耳。」
書き下し
「只だ此の心を存し得て常に見在せば、便ち是れ学なり。過去未来の事は、之を思いて何の益かあらん。徒らに心を放つのみ」。
現代語訳
「ただこの心を保って常に今ここに在らせる。それが学である。過ぎたことや来ないことを思って、何の益があろう。ただ心を散らすだけだ」。
解説
過去を悔い、未来を憂える。どちらも、心を今から引き離します。「ただ心を散らすだけだ」。学とは、知識を増やすことではなく、心を今ここに保つこと。ごく短い一条ですが、実践の核心です。
この章句が説くこと
只存得此心常見在便是学過去未来事思之何益徒放心耳