伝習録 / 陸澄録
「與其為數頃無源之塘水,不若為數尺有源之井水,生意不窮。」時先生在塘邊坐,傍有井,故以之喻學云。
新字:「与其為数頃無源之塘水,不若為数尺有源之井水,生意不窮。」時先生在塘辺坐,傍有井,故以之喻学云。
書き下し
「其の数頃の源無き塘水為らんよりは、数尺の源有る井水為るに若かず。生意窮まらず」。時に先生、塘の辺に坐す。傍らに井有り。故に之を以て学に喩うと云う。
現代語訳
「数頃の広さでも源のない池の水であるより、数尺でも源のある井戸の水であるほうがよい。生きる力が尽きない」。この時、先生は池のほとりに座っていた。傍らに井戸があった。だからこれで学問を喩えたという。
解説
広大な池でも、水がどこからも供給されなければいずれ涸れてしまいます。一方、たとえ小さな井戸でも、地中深くから水が湧き出す源があれば、水が尽きることはありません。これは、知識の量よりも、自ら考え、学び続ける「源」を持つことの重要性を示しています。表面的な知識を溜め込むだけでなく、常に新しい発想や学びを生み出す心の源泉を育むことが、尽きない成長へと繋がるでしょう。
この章句が説くこと
与其為数頃無源之塘水不若為数尺有源之井水生意不窮