伝習録 / 陸澄録
「克己須要掃除廓清、一毫不存方是。有一毫在,則眾惡相引而來。」
新字:「克己須要掃除廓清、一毫不存方是。有一毫在,則眾悪相引而来。」
書き下し
「己に克つは須らく掃除廓清して、一毫も存せざるを要して方に是なり。一毫の在る有らば、則ち衆悪は相い引きて来たる」。
現代語訳
「己に克つには、掃き清めて、一毛ほども残さないようにして初めてよい。一毛でも残れば、あらゆる悪が互いに引き合ってやって来る」。
解説
自分を律する時、「少しくらいなら」という妥協は禁物です。王陽明は、心の中のわずかな悪でも残しておけば、「あらゆる悪が互いに引き合ってやって来る」と厳しく説きます。まるで地面の小さなゴミが、やがて大きな汚れになるように、中途半端な姿勢では、結局何も解決しません。徹底的に、完全に「掃き清める」こと。それが、本当に自分を変え、望む状態を築くための唯一の道です。
この章句が説くこと
克己須要掃除廓清一毫不存方是有一毫在則衆悪相引而来