伝習録 / 陸澄録
「『夜氣』,是就常人說。學者能用功,則日間有事、無事,皆是此氣翕聚發生處。聖人則不消說『夜氣』。」
新字:「『夜気』,是就常人説。学者能用功,則日間有事、無事,皆是此気翕聚発生処。聖人則不消説『夜気』。」
書き下し
「『夜気』は、是れ常人に就きて説く。学者、能く功を用うれば、則ち日間の有事・無事、皆な是れ此の気の翕聚発生する処なり。聖人は則ち『夜気』を説くを消(もち)いず」。
現代語訳
「『夜気』は、普通の人について説いたものだ。学ぶ者がよく努力すれば、日中の事のある時も事のない時も、みなこの気が集まり生まれる場となる。聖人には『夜気』を説く必要がない」。
解説
「夜気」とは、夜の静けさの中で心が清らかになる状態を指しますが、これは日中の忙しさで心が乱れがちな人のための教えだと王陽明は言います。真に修養を積んだ人は、特別な時間や場所を必要とせず、日中のあらゆる活動の中に心の清らかさを見出すことができるのです。つまり、瞑想や内省の時間を設けることは大切ですが、それだけでなく、日々の仕事や人間関係、暮らしのすべてを、自分を磨く場として捉えることが重要だという教えです。
この章句が説くこと
夜気是就常人説学者能用功則日間有事無事皆是此気翕聚発生処