伝習録 / 陸澄録
「定者,心之本體,天理也。動靜,所遇之時也。」
新字:「定者,心之本体,天理也。動静,所遇之時也。」
書き下し
「定なる者は、心の本体、天理なり。動静は、遇う所の時なり」。
現代語訳
「定まっているとは、心の本体であり、天理である。動と静は、遭遇した時の状況にすぎない」。
解説
心が「定まっている」とは、静かにしていることだと誤解されがちですが、この一節は、それは心の本体であり、天の道理そのものだと説きます。つまり、心が本当に定まっていれば、たとえ忙しく動き回っていても、その本質は揺らがないということです。動いているか静かでいるかは、単にその時に遭遇した状況に過ぎません。外的な状況に左右されず、常に心の中心を保つことの重要性を教えています。
この章句が説くこと
定者心之本体天理也動静所遇之時也