伝習録 / 陸澄録
「虛靈不眛,眾理具而萬事出。心外無理,心外無事。」
新字:「虚霊不眛,眾理具而万事出。心外無理,心外無事。」
書き下し
「虚霊にして眛(くら)まず、衆理具わりて万事出づ。心外に理無く、心外に事無し」。
現代語訳
「虚にして霊妙で曇らず、あらゆる理が備わり、万事がそこから出る。心の外に理はなく、心の外に事はない」。
解説
私たちの心は、何にもとらわれず、澄み切った状態であれば、あらゆる道理を自然に備え、そこから様々な事象が生まれてくる、とこの一節は説きます。つまり、物事の道理や真実は、外の世界に独立して存在するのではなく、私たちの心の中にこそ宿っているという考え方です。心が曇りなく、素直であれば、目の前の出来事や課題に対する適切な判断や解決策も、自ずと見えてくるはずです。
この章句が説くこと
虚霊不眛衆理具而万事出心外無理心外無事