呂氏春秋 / 有始⑤
何謂九山?會稽,太山,王屋,首山,太華,岐山,太行,羊腸,孟門。
新字:何謂九山?会稽,太山,王屋,首山,太華,岐山,太行,羊腸,孟門。
書き下し
何をか九山と謂う。會稽・太山・王屋・首山・太華・岐山・太行・羊腸・孟門なり。
現代語訳
九山とは何か。会稽・太山・王屋・首山・太華・岐山・太行・羊腸・孟門である。
解説
この段は天下の代表的な九つの山を列挙します。会稽山や泰山、西岳の太華すなわち華山、太行山など、各地の名だたる霊山・要害の山々が挙げられています。山は古代中国で神聖な祭祀の場であり、また地形の骨格をなす要衝でもありました。呂氏春秋は九山を九州や九塞と並べ、大地の構造を体系的に描き出します。名山を選び出して国土の背骨として位置づける発想は、後の五岳の観念や名所の概念にもつながります。土地の要となる地形を把握することは、地理を学び環境を理解する第一歩といえます。