呂氏春秋 / 孟冬③
是月也,命太卜,禱祠龜策占兆,審卦吉凶。於是察阿上亂法者則罪之,無有揜蔽。
新字:是月也,命太卜,禱祠龜策占兆,審卦吉凶。於是察阿上乱法者則罪之,無有揜蔽。
書き下し
是の月や、太卜に命じて、龜策を禱祠し兆を占し、卦の吉凶を審らかにせしむ。是に於て上に阿り法を亂す者を察し、則ち之を罪して、揜蔽すること有る無からしむ。
現代語訳
この月には、太卜に命じて、亀の甲や筮竹によるうらないで吉凶の兆しを占わせ、卦の吉凶を明らかにさせる。そこで上役にへつらい法を乱す者を調べあげ、これを罰して、覆い隠すことがないようにさせる。
解説
冬の始めに占いによって吉凶を審らかにし、あわせて上位者に取り入って法を乱す者を摘発する政務が説かれます。古代中国では亀卜や筮占が国家の重要事を決する手段であり、天意を確かめる営みと、法秩序を正す営みが並んで述べられる点に特色があります。不正を覆い隠さず明るみに出す姿勢は、公正な統治の要とされました。現代でも、意思決定の透明性を確保し、権力に近い者の不正こそ見逃さないという姿勢は、組織の健全さを保つ普遍的な原則として響きます。