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呂氏春秋 / 仲夏⑤

是月也,無用火南方。可以居高明,可以遠眺望,可以登山陵,可以處臺榭。

新字:是月也,無用火南方。可以居高明,可以遠眺望,可以登山陵,可以処台榭。

書き下し

是の月や、火を南方に用うること無かれ。以て高明に居る可く、以て眺望を遠くす可く、以て山陵に登る可く、以て臺榭に處る可し。

現代語訳

この月には、南方で火を使ってはならない。高く見晴らしのよい所に住むのがよく、遠くを眺めるのがよく、山や丘に登るのがよく、土台を築いた台やその上の建物(台榭)に居るのがよい。

解説

仲夏の過ごし方として、南方での火の使用を戒め、高く涼しい場所に身を置くことを勧める短い段です。夏は五行では火に配され方位は南にあたるため、その火気にさらに火を重ねることを避けよ、という五行思想にもとづく禁忌です。反対に、高台や山陵など風通しがよく見晴らしのきく場所に居ることを勧めるのは、盛夏の暑熱をしのぐ実際的な知恵でもあります。象徴的な禁忌と生活の合理性が一体となっている点が月令らしいところです。現代でも、暑い季節に火気や熱を避け、涼を求めて過ごす工夫は変わらず受け継がれています。

この一句を、あなたの毎日に。

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