韓非子 / 人主第五十二
故智者決策於愚人,賢士程行於不肖,則賢智之士奚時得用,而人主之明塞矣。
書き下し
智者は策を愚人に決せられ、賢士は行いを不肖に程らる。
現代語訳
知恵のある者の策略が、無知な者によって決定され、賢い者の行いが、愚かな者によって品定めされる。
解説
組織における典型的な失敗パターンを指摘しています。専門家(智者)がデータや専門知識に基づいて立案した戦略(策)を、その分野の専門知識がない上司(愚人)が、自らの狭い経験則や感覚だけで判断(決す)し、台無しにしてしまう状況です。同様に、優れた人材(賢士)の高度な仕事ぶりが、その価値を理解できない上司(不肖)によって不当に評価(程らる)されることも含まれます。リーダーの役割は、すべての分野で専門家を上回ることではなく、専門家の知見を正しく評価し活用する「仕組み」を作ることです。客観的な基準(法)を持たず、上司の「感覚」で専門家の提案を潰してしまう組織は、イノベーションを失い、必ず失敗します。
この章句が説くこと
我が社では専門部署の提案を専門知識のない上層部が感覚的に「No」と言って潰していないか?
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